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森友 “ごみ撤去費用として大幅値引き” 大阪航空局が提案
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小学校の建設が行われる前、国の調査で地中3mの深さまでゴミが埋まっていることが分かりました。
2015年から、国は土壌の改良費用(有益費1億3200万円)を負担し、建設工事に支障のあるコンクリートや土管などの埋設物を撤去しました。
その一方で、工事業者によると、建設工事に支障のない生活ゴミや廃材は国の指示でそのまま残したということです。
そして、2016年3月。小学校建設のため、地中9.9mの深さまで杭打ち工事を行ったところ、土の中から生活ゴミが出てきました。
国が“新たなゴミ”としているものです。
このゴミは本当に地中深くから見つかった“新たなゴミ”なのか?それとも、深さ3mまでの土壌改良をした時に残したものなのか?
そこに口裏合わせの疑惑が浮上したのです。
次の音声データは去年3月下旬、近畿財務局の池田国有財産統括官など国側の職員、
籠池夫妻、当時の森友学園の代理人弁護士と、工事業者が話し合った音声記録とみられます。
国側は、生活ゴミの撤去費の分だけ国有地を値引きすることを提案します。
<音声データ・去年3月下旬>【池田靖国有財産統括官(当時)】
「(生活ゴミの)撤去費を行政判断で(国有地の)評価額から引くのか、
鑑定評価の中に含めて引くのかという方法はある。
評価額から撤去費相当額を鑑定とは別に引くという考え方が正しい」
【籠池諄子被告】「あれはタダで分けてほしい。その代わり約束する。私、授業料安くしたいねん。
人助けしたいのが目的。そしたら汚いものも含めて工事進めてもらう。何も言わへん」
【籠池泰典被告】「きれいになってんの?なってへんかったんや。ならへんにように言ったから、
そないなんねん。棟上げの時に首相夫人が来られることになってる。
どうするの、僕の顔。アホとちゃうか」
【学園の代理人弁護士】「死ぬ気で値段下げるところに取り組んでほしい。知恵を絞ってほしい。
下がる理屈を考えないといけないので」
このあと、なぜか国側は「深いところから出てきた新たなゴミだ」という方向で調整しようとします。
しかし、工事業者が明確に否定します。
【国側の職員とみられる人物】「3mまで掘っていますと。土壌改良をやって、その下からゴミが出てきたと理解している。
その下にあるゴミは国が知らなかった事実なので、そこはきっちりやる必要があるでしょというストーリーはイメージしているんです」
【工事業者とみられる人物】「3mより下からは語弊があります。
3mより下から出てきたかどうかは分からないですと伝えている。
そういうふうに認識を統一した方がいいならなら我々合わせるが、下から出てきたかどうかは、
私の方から、あるいは工事した側から確定した情報として伝えていない」
【池田靖国有財産統括官(当時)】「資料を調整する中で、どういう整理をするのがいいのかご協議させていただけるなら、
そういう方向でお話し合いさせてもらえたらありがたい」
【工事業者とみられる人物】「3mより上からの方が(ゴミは)たくさん出てきている。
3mの下からっていうのはそんなにたくさん出てきていない」
【国側の職員とみられる人物】「言い方としては“混在”と、“9mまでの範囲”で」
【工事業者とみられる人物】「9mというのは分からないです」
「3mより下からはゴミはそんなに出てきていない」と話す工事業者。
しかし、森友学園の弁護士の発言をきっかけに、工事業者はストーリーに乗ってしまうのです。
【森友学園の代理人弁護士】「そこはね、もう言葉遊びかもしれないですけど、
9mのところまでガラ(廃棄物)が入っている可能性を否定できますかって言われたら、
否定できないでしょ?できないんです。そういう話なんです」
【工事業者とみられる人物】「そのへんをうまくコントロールしてくれたら、我々は資料を提供しますので」
【国側の職員とみられる人物】「虚偽のないようにあれが大事なので、混在していると。
ある程度3m超のところにもあると。ゼロじゃないと」
【工事業者とみられる人物】「あると思います」
【国側の職員とみられる人物】「そんなところで作りたい」
【学園の代理人弁護士】「責任問題に発展しないように頑張っていただけると信頼している。
半分は我々のためにやってもらえると思って、半分はご自身のために頑張って下さい」
“新たなゴミ”が出てきたように見せるための「口裏あわせ」ともとれるやり取り。
このおよそ2カ月後、国側はこの新たなゴミを根拠に撤去費を算出し、およそ8億円を値引きして国有地を売却しました。