kukululive総合スレ71

【昼休み】

同僚A「うちのチビがさぁ、昨日初めて『パパ』って言ったんだよ」

文治「……へぇ、それは良かったですね」

九頭文治、39歳。いつものように昼休みの時間、同僚たちの話に表面的に相槌を打ちながら、スマホの画面に集中している。彼は今、ゲームのイベントで新キャラを狙っている最中だ。同僚たちの話は、いつも家庭や子どもの話ばかりで、まるで興味が湧かない。

文治（……どうでもいいよ、そんな話。俺にはネットで300人のリスナーがいるんだ。リアルなんて糞くらえだ）

彼は夜な夜なゲーム配信をしており、リスナーからは親しみを込めて「ぶん3」と呼ばれている。称えられているわけではないが、彼にはその場所が自分の居場所だと感じられていた。

同僚B「いいなぁ、それ。うちもそろそろ子どもが欲しいって話してるんだよなぁ」

文治「……そうなんですか、それは楽しみですね」

文治（結婚？ 子ども？ くだらねぇ……俺には配信があるし、リスナーがいる。それで十分だろ。リアルの世界で頑張るなんて馬鹿馬鹿しい）

彼はスマホに目を落としたまま、黙々とゲームを進める。夜になると、彼の配信には300人ほどの視聴者が集まり、彼のプレイを楽しんでいる。職場での疎外感など、ネットの世界では全く感じない。むしろ、そこでは彼が「親しまれる存在」なのだ。