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She'll be back?「蓮舫出馬」が広げる複雑な波紋 [きつねうどん★]
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2024年の東京都知事選挙で惨敗した蓮舫氏。彼女は国政に帰ってくるのか(写真:HIROYUKI OZAWA/アフロ)
“あるニュース”が、中央政界だけでなく、ネット上でも賛否が交錯する形で複雑な波紋を広げている。立憲民主党が今夏の参議院選挙の比例代表候補者として、同党の参議院議員だった蓮舫氏(57)を擁立する方針を固めたというものだ。
昨夏の東京都知事選挙で現職の小池百合子氏に大差をつけられただけでなく、石丸伸二・元安芸高田市長にも引き離され、3位に沈んだ蓮舫氏。その政界復帰については、立憲内部も含め、「わずか1年での出戻りはあまりにも無節操」(閣僚経験者)などの批判が相次いでいる。
立憲民主党としては、抜群の知名度を誇る蓮舫氏を「次期参院選での最強の応援弁士」(党幹部)として、全国の立憲候補を後押しさせるのが狙いとみられる。だが、「今さら蓮舫氏に頼らざるをえないところが、立憲の弱点」(選挙アナリスト)との厳しい指摘も多い。
加えて、蓮舫氏は野田佳彦代表の“盟友”としても知られるだけに、立憲内部でも「露骨な野田人事」(若手)との不満が漏れる。このままでは野田氏の参院選戦略も問われかねない状況だ。
もともと同党は次期参院選への対応について、今年度活動計画で「与党の改選過半数割れを目指すとともに、より大きな目標である全体としての与党過半数割れに向けて勢いをつける」との目標を掲げている。
確かに、蓮舫氏は都知事選で3位だったものの約128万票を獲得しており、同党として「“蓮舫効果”を最大限活用して、大票田の東京を中心とした比例票のかさ上げを狙っている」(政治ジャーナリスト)とみられる。
参院4期で「立憲最大の女性スター」
蓮舫氏は東京都出身で、タレント、キャスターなどを経て、2004年の参院選東京都選挙区で初当選。旧民主党政権の行政刷新担当相や民進党代表を務めたことなどから、「立憲民主の最大の女性スター」(有力女性議員)とみられてきた。
政治家としてつねにスポットライトが当たるキャリアを歩んできた同氏は昨年、4期目の途中で参議院議員を辞職し、7月の都知事選に無所属で出馬。立憲、共産両党の支援を受けて当選を目指した。
しかし、結果は前述したとおりの惨敗。落選直後にはSNS上で「今は、国政選挙はもう考えていない」と、国政復帰を否定していた。
こうした経緯も意識してか、野田代表は3月7日の定例会見で記者団から蓮舫氏の参院選比例代表擁立について問われると「個別の候補予定者のプロセスについてお話しすることは控えたい」などとはぐらかした。
さらに記者団から「蓮舫氏が昨夏の都知事選に出たのは、野田代表が推したからでは」と問われると、「私が出ろと言ったことは1回もなく、表明する日の朝にご連絡をいただいた」と否定。そのうえで「比例区の票を上積みし、できるだけ多くの議席を獲得するためもっと頑張らないといけないという思いで、比例区の候補の擁立に向けて鋭意努力をしている最中だ」などと蓮舫氏擁立に前向きの考えをにじませた。
比例擁立に支持母体が猛反発
だが、蓮舫氏の参院比例擁立については、立憲内部でも反発が相次いでいる。
そもそも立憲では「参院選の比例は日教組(日本教職員組合)や自治労(全日本自治団体労働組合)など連合(日本労働組合総連合会)の組織内候補の議席確保のための“枠”として機能してきた」(選対幹部)という経緯がある。そこに上位当選が確実な蓮舫氏が割り込めば、「枠が1つ減ってしまう可能性が大きい」(同)。
しかも、ここに来て、各種世論調査で立憲の政党支持率が低下している。このままでは「比例獲得議席も減る」(同)との見方が根強いことが、連合の強い反発にもつながっているとみられる。
過去2回の参院選を振り返ると、立憲の比例獲得議席は2019年の参院選では8議席だったが、2022年には7議席に減らし、最後の7人目に情報労連(情報産業労働組合連合会)出身の石橋通宏氏がすべり込んだ。
ところが、次期参院選の比例代表には蓮舫氏だけでなく、前回参院選で落選した森裕子・元参院幹事長が出馬を目指している。そのため、今後の展開次第で比例枠はさらに圧迫され、連合の組織内候補の複数落選にもつながりかねない状況だ。 - コメントを投稿する
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立憲は、昨秋の衆議院選挙で50議席増と大躍進したが、比例票は大敗した2021年の衆院選と比べて7万票しか増えなかったのが実態だ。しかも、主要メディアの最新の世論調査では、政党支持率や次期参院選での比例投票先で国民民主党が野党第1党に躍り出ており、立憲の低迷ぶりが際立っている。
そうした状況も踏まえて、蓮舫氏の周辺からは「だからこそ、知名度の高い蓮舫氏の出馬で比例票を増やすべきだ」(参院幹部)との声が出る一方、党内に「今さら蓮舫氏の名前で票が掘り起こせるのか」(若手議員)と疑問や反発も目立つのが実情だ。
こうした蓮舫氏出馬をめぐる立憲内部の軋轢(あつれき)について、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は3月7日の記者会見で、「(蓮舫氏は)国政は1回リセットって言ってなかった? まあ、帰ってくるのはウルトラマンと蓮舫さんだけだね」と皮肉ってみせた。
もともと蓮舫氏は国会審議での厳しい質問の影響で、「怖くて強い女性」(自民党幹部)との印象が定着している。加えて、都知事選での敗北後もSNSなどを通じて「私は黙りません。私が黙ったら、『ああ、蓮舫ですら黙るんだ』『屈するんだ』と思われます。これでは次に挑戦する女性は萎縮してしまいます」などと発信し続けている。
さらに、「自分の指摘が、もしかしたら間違っているんじゃないか、と逡巡(しゅんじゅん)する時もある。ヤジもすごい。その中で私は、例えば(立憲民主党代表代行の)辻元清美さんとともに、行政監視を続けてきた、という自負がある」ともつづっている。都知事選でも目立った「蓮舫・辻元コンビ」の復活が立憲の再浮上につながるとの自信が垣間見える。
問われる各党トップの力量
政権交代の可否も問われるとされる次期参院選は、各党代表の「党首力」が問われる戦いとみられている。その文脈で、主要7党の党首について「石破茂、野田両氏はアピール力不足で、吉村洋文(日本維新の会)、斉藤鉄夫(公明党)両氏も迫力に欠ける。これに対し、国民人気を集めるのは玉木氏と山本太郎氏(れいわ新選組)」(選挙アナリスト)との見方が多い。
さらに、各党の“代表的弁士”も「蓮舫氏以外に目立つ人物はいない」(同)と見る向きが少なくない。永田町関係者の間では「賛否両論が交錯しても、選挙では『悪名は無名に勝る』というのがこれまでの実態」(同)との声も広がる。
最終的に蓮舫氏擁立は3月24日の立憲民主党大会で決まるとみられる。蓮舫氏自身がそれまでどのような発信を続けるかが注目の的となることは間違いなさそうだ。
https://toyokeizai.net/articles/-/864179
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