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創作発表
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【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】
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とりたてて特徴のない剣と魔法のTRPG系スレです。
楽しく仲良く遊びましょう。
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アライアンスからシャンバラまでは馬でひとっ飛びの距離だ。
広大な竹林に囲まれたシャンバラには現地の人々が慎ましく暮らしていた。
ところどころに遺構をみることができ、かつてこの土地を支配していたという超古代帝国の名残が見て取れる。
シャンバラに入るなり、シリル達は軽鎧に身を包んだ神殿騎士達に囲まれた。
「な……なにかな。僕は何もしてないよ。本当だよ」
神殿騎士は恭しく頭を垂れると192に声を掛ける。
「192、ご苦労だった。貴方様達がかの神託の勇者。突然のご無礼をお許しください。
私は001……神殿の外では"鏡の騎士"ロートレックと呼ばれている者です。
僭越ながら、勇者様達のお名前は?」
一番に名乗りを上げたのは端正な顔立ちをした青年だった。
しかし引き締まった顔立ちは相当の錬磨を積んだ戦士であることを思わせる。
恐らくは192にも劣らない強者なのだろう。
「シリル。シリル・フラマリオンだよ。よろしく。
えっと、001とロートレック、どっちで呼べばいいのかな?」
「001は神殿の習わしで与えられた名。
本名はロートレックですが、勇者様のご随意に」
「じゃあロートレック。積もる話もあるから、どこかで話をしよう」
「では神殿へ向かいましょう。聖女様も貴方様達に会いたがっています」
一同は小高い丘の上にある神殿へと向かう。
馬と神殿騎士を引き連れ歩くさまはちょっとした見物のように思えた。
クリスタルのみで建築された静謐な神殿は、鬱蒼と伸びる竹がどうにもミスマッチだ。
道に敷かれた玉砂利を踏みながらシャンバラで最も重要な施設である神殿へと足を踏み入れた。 -
神殿の最奥――予言の間と呼ばれるその場所に、聖女はいた。
黄金を散りばめたような目映い金髪と神性を帯びた瞳に息を呑む。
シリルは途端に緊張した。彼女を前にすると丸裸になった気分だ。
それに、なんだか力がなくなっていく気がする。
「暗黒魔法の使い手に神殿はきついよ。神性に灼かれそうだ」
ぼそりとキャトラに呟いてシリルは黙った。
聖女はにこやかに微笑むと神託の勇者達を出迎えた。
「貴方達が神託の勇者ですね。私はソフィア。
遠路の旅ご苦労でした。そこにお座りなさい」
小間使い達が椅子を用意してくれると、僕達はそこに座った。
「ありがとう。早速聞きたいことがあるんだ。なぜ僕達を探してたの?
いや、僕達もシャンバラを目指してたし、192さんには世話になったけど……」
「でしょう。簡潔に言ってしまえば、貴方達の旅の手助けをすること。
それが私達の神託だったのです……。貴方達が、これから挑む困難な戦いの為に」
シリルは驚いて頓狂な声を上げた。
「た、戦い!?何と戦うって言うんだい?」
「魔王を完全に封印するため――闇の軍勢と戦うのです。
彼らは今、瘴気を振り撒きながらシャンバラを目指しています。
より正確には、シャンバラの地下に眠る超古代帝国の遺跡に……」
聖女は女神の神託を一言一句違わず唱える。
「女神は言いました。"神託の勇者達が、超古代帝国の遺跡を攻略し、
欲望のまま封印の柱を穢す邪悪なる召喚士を止めてくれるはずです"……」
【シャンバラ到着。聖女から新たな神託を聞く】 -
思わぬ臨時報酬を得たオレ達は、買い物に乗り出した。
>「なんつうかな。武器商人の勘って奴よ。
こいつがお前さんのトコに行きたがってる……。
代金は譲らねぇけど、できることなら買い取ってくれないか」
>「珍しい物言いだね……買うよ。今の僕には丁度良い」
シリルは運よく珍しい杖をゲットしたようだ。
店主の自分の元から早く手放したがっているようにも聞こえる物言いが
少し気にならなくも無かったが、相応しい者に使ってほしいという純粋な厚意ということにしておこう。
「お連れさんは猫妖精のスカウトというところかな? 獲物は短剣あたりかい?」
「当たり! 魔力付与の効果が大きくなりやすいのがあるといいんだけど」
「それならこのミスリル銀製の短剣はどうかね? 素性不明だから安くしとくよ」
見た目は古びているので売れ残っていたのだろう。
試しにエンチャントをかけてみたところ、ミスリル銀製というのは嘘では無いようだ。
「よし、それもらい! あとダーツを一束いいかな?」
こうして武器を新調したオレ達は、シャンバラまで馬でひとっとび。
着いたと思ったら、何故か取り囲まれた。 -
「うわ、何だ何だ!?」
>「192、ご苦労だった。貴方様達がかの神託の勇者。突然のご無礼をお許しください。
私は001……神殿の外では"鏡の騎士"ロートレックと呼ばれている者です。
僭越ながら、勇者様達のお名前は?」
>「シリル。シリル・フラマリオンだよ。よろしく。」
「妖精猫のキャトラだよ!」
>「えっと、001とロートレック、どっちで呼べばいいのかな?」
>「001は神殿の習わしで与えられた名。
本名はロートレックですが、勇者様のご随意に」
>「じゃあロートレック。積もる話もあるから、どこかで話をしよう」
>「では神殿へ向かいましょう。聖女様も貴方様達に会いたがっています」
こうして神殿に案内されることになった。
神殿に足を踏み入れると、心なしかシリルの元気が無くなった気がする。
>「暗黒魔法の使い手に神殿はきついよ。神性に灼かれそうだ」
シリルは悪の魔法使いでは無いが、やはりそれでも闇黒魔法と神の力というのは相性が悪いらしい。
それではなぜ闇黒魔法の使い手が神託の勇者に選ばれたのか――謎は深まるばかりである。
>「魔王を完全に封印するため――闇の軍勢と戦うのです。
彼らは今、瘴気を振り撒きながらシャンバラを目指しています。
より正確には、シャンバラの地下に眠る超古代帝国の遺跡に……」
>「女神は言いました。"神託の勇者達が、超古代帝国の遺跡を攻略し、
欲望のまま封印の柱を穢す邪悪なる召喚士を止めてくれるはずです"……」
「えーと、遺跡とやらに封印の一柱があって邪悪なる召喚士が闇の軍勢を引き連れてそれを壊しに来てるってこと……?
それなら遺跡攻略するよりも遺跡の入り口で待ち構えて迎え撃った方が確実じゃない?」
「実は……遥か古にかけられた封印が解けかけているようです。
おそらく闇の軍勢はそこに目を付けたのでしょう。
このまま放置しておけば解けるのは時間の問題――
どちらにせよ遺跡の最深部に赴き再度封印を施さなければなりません」
「再封印……そんな凄い術が使える人なんているのか?」
「お察しの通り並の神官では不可能――ですので私自ら同行させていただきます」
「なんだって……!?」
こうして聖女に案内され、古代帝国の遺跡の入口へと向かう。
【聖女ソフィアが仲間に加わった!
レギュラー参加でもスポット参戦でも気が向いた時のNPC操作でもいいので動かしてみたい人は是非!】 -
【ウンコ大明神登場】
「いやいや、ソフィアってそれ、自作自演じゃん。。、
」
そう言ってキャラメルマキアートを
でかいウンコにする。
【キャトラに襲撃】 -
ほー、意外に続いているもんだな
-
>「えーと、遺跡とやらに封印の一柱があって邪悪なる召喚士が闇の軍勢を引き連れてそれを壊しに来てるってこと……?
>それなら遺跡攻略するよりも遺跡の入り口で待ち構えて迎え撃った方が確実じゃない?」
状況と神託を繋ぎ合わせればそういうことになる。
だが、女神が託すのはいつだって不確定な情報だけだ。それが真実だとは限らないのではないか。
そして――どうしたことか、シリルは歯噛みして苛立ちを隠そうともしていない。
(自信家の僕と言えど、実力差くらいは分かるよ……闇の軍勢には勝てっこないって!)
そう、土台倒せるわけがない。
闇の軍勢と真っ向から戦うということは即ち――。
"師匠は言った。そう遠くない将来、闇の軍勢と戦い、そして――……
――――勇敢な魔法使いとして華々しく散るだろうと(笑)"
この占いがまさしく的中することになるのだ。シリルは正直家に帰りたかった。
占いを回避するための旅がその実、自身を死地に追い込む旅になりつつあったのだ。
>「実は……遥か古にかけられた封印が解けかけているようです。
>おそらく闇の軍勢はそこに目を付けたのでしょう。
>このまま放置しておけば解けるのは時間の問題――
>どちらにせよ遺跡の最深部に赴き再度封印を施さなければなりません」
要約すると再度封印を施すには聖女の力が不可欠であるという。
つまり再封印に同行してくれるという運びになった。
聖女は話を続ける。
「防備はシャンバラの神殿騎士が担いますが、如何に彼らといえど闇の軍勢が相手では敗北は必定。
ですが、闇の軍勢と戦わずしてシャンバラを守る手段こそが――」
「闇の軍勢は魔王の眷属だ。再封印を施すことで魔界に強制送還できるんだね」
聖女が静かに頷く。
伊達にシリルも暗黒魔法の使い手ではない。
魔王のこと、魔界のことは多少なりとも頭に入っているのだ。
なんとか死なずに済みそうだ、とシリルは心の中で安堵した。 -
話が終わると早速地下に眠る超古代帝国の遺跡へと一行は向かう。
出発には神殿騎士の人たちが見送りに来てくれた。
「シャンバラの守りは我らにお任せください。聖女様もお気をつけて」
001こと"鏡の騎士"ロートレックが神殿騎士を代表して言う。
優男風ながら実力の高さを窺わせる歴戦の面持ちだ。
「よしなに。勇者に選ばれる者達はいずれも後に大成する冒険家達だと聞きます。
遺跡の探索においてもその力を存分に発揮して下さることでしょう」
「大船に乗ったつもりで……と、言いたいところだけど、今回は小船に乗ったつもりでいてくれたまえ……。
あの恐ろしいお伽話にもなっている闇の軍勢とニアミスするんだぞ。僕は身体が震えっぱなしだよ」
出立の雑談もそこそこに一同はシャンバラの中央に聳える封印の塔へと赴いた。
中へ入ると永遠とも思えるような巨大な螺旋階段が下へと伸びている。
一段、また一段と松明を片手に降りていくと、その終着には無窮の遺跡が広がっていた。
かつて一夜にして闇の軍勢に滅ぼされたという超古代帝国の名残。
「ここが今や名も無き超古代帝国の遺跡……!広すぎてどこを探せばいいのやらだね!」
遺跡は昔の建築の跡や瓦礫の山で入り乱れていた。最早迷路の様相を呈している。
松明で空間をぶんぶんと引っ掻き回すシリルをよそに、聖女は足元を見て戦慄した。
「……見てください。誰かが先に侵入した形跡があります。
件の"邪悪なる召喚士"なのかもしれません」
シリルが無言で足元を照らすと、そこにはくっきりとブーツの足跡が残っているではないか。
足跡は点々と遺跡の奥へと続いている。
【遺跡に先客がいる模様……】 -
千客万来
先客はウンコ大明神だった! -
【何か思い付きで書いたサイドストーリーを投下するよ。本編にはあまり関係ないから気にしないでね】
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<サイドストーリー:鏡の騎士の戦い その1>
神託の勇者達が遺跡の探索に乗り出して暫くの事。
闇の軍勢の襲来に備えてシャンバラの防備に当たっていた神殿騎士が異変を捉える。
予定より早く、むせかえるような濃い瘴気を振り撒きながら、闇の軍勢がシャンバラに近付きつつあった。
闇の軍勢と一口に言ってもその構成は実に雑多である。
そのため爵位を持つ魔族がそれぞれの系統の魔物を支配するのが通例となっていた。
だが、総支配にして唯一の君主たる魔王が封印されて以来、久しくその通例は廃れている。
端的に言ってしまえばシャンバラに現われた闇の軍勢は、魔物・魔族の混成軍団に違いない。
闇の軍勢は猛烈な勢いのまま大挙としてシャンバラに攻め入った。
数にして千は下らない魔物達の群れは聖都に住む人々を蹂躙し、啄もうとするが――。
旧き聖都と謳われた歴史ある都はもぬけの殻だった。
「鏡界剣――"鏡面世界"」
代わりに立ち尽くしていたのは一人の神殿騎士。見るからに優男といった出で立ちの男だ。
だが同時に歴戦の剣士を思わせる静かな炎のような、並々ならぬ闘気を発していた。
地面に突き立てていた剣を引き抜くと、磨き抜かれた刀身が闇の軍勢を映す。
――そう、鏡のように。
「私の名は001……人は私を"鏡の騎士"ロートレックと呼ぶ。
闇の軍勢よ。聖都に手出しはさせない。貴様たちの相手はこの私だ……!」
偽りの世界に声だけが響き渡った。
鏡の性質を持ち、鏡の如く真実を映しだす。これこそ彼が編み出した剣技『鏡界剣』である。
鏡界剣奥義・鏡面世界は膨大な魔力にて現実世界を写し取り、全てが反転した鏡の世界を作り出す。
その空間範囲はちょうど聖都シャンバラと同程度。並大抵の魔力では実現不可能な芸当である。
術者たるロートレックを起点として広がり、射程圏の者を強制的に鏡面世界へと引きずり込める。
魔物達の群れは驚いた様子でどよめきを隠せずにいたが、魔物を率いる魔族は冷静だった。
悠々と街を闊歩し、その悍ましい容貌に見合わぬ小散策と洒落込んだ。
術者を探すためだ。しかし姿は見当たらない。微弱な人の魔力は感じる。
それでも魔族の優れた眼を以ってしても術者を見つけ出すことは出来なかった。
(鏡界剣――"光彩"。光の屈折を操り姿を隠すまやかしの技。
探しても無駄だ。どれだけ目が良かろうと私を見つけることはできない) -
いまいち統率のとれていない闇の軍勢は三三五五、各々で勝手に動き始めた。
魔物は食料たる人間がいないか草の根を掻き分けて探し、魔族たちは泰然と状況を静観していた。
その隙を鏡の騎士は逃さない。
「鏡界剣――"雲外鏡"」
声だけが鏡の世界に響き渡ると、幾つもの魔力でできた姿鏡が形成された。
この鏡は映した者の真実の姿を、あるいは邪悪な側面を暴き出す。
そして真の姿を暴かれた者は鏡に映った自身に襲われてしまうのだ。
相手が魔族、魔物であれば、どれほどの効果を発揮するか想像に難くない。
闇の軍勢は泡を食った様子で姿鏡の自分と戦い始めた。
(……こんなものか。後は勇者様達が再封印さえ施してくれれば全て終わる)
他の神殿騎士達も共に戦うことを進言してくれたが、ロートレックはそれを固辞した。
聖女がいない今なら、乱暴な表現をしてしまえば神殿騎士のリーダーである自分が好き勝手にできる。
彼は、格別に優しい男だった。聖都の住民にも、聖女にも、神殿騎士達にも、勇者達にも。
傷ついて欲しくなかった。特に、闇の軍勢などには指一本として触れさせたくなかった。
だから彼はもしもの時は一人で時間を稼ぐことにした。
(――気取られたな。魔力の探知に長けた魔族がいるか)
魔族の一人が魔物を引き連れてこちらへやって来る。
頭足類のような容貌にローブを纏い、片眼鏡を掛けた怪しい魔族だ。
身長は魔族にしては然程高くなく、せいぜい180センチ程度だろう。
引き連れている魔物はアンデッド系の魔物。首なしの騎士デュラハンだ。
闇の軍勢の尖兵として有名な魔物であり、本体を鎧の内に隠すため聖水も効き辛い厄介な敵だ。
「見つけたぞ、貴様が術者か。私は"夢幻の闇"メリオニュスだ。
階級は子爵――と、言えばいいのかな。闇の軍勢は階級を爵位で表すのでね」
頭足類の怪物はモノクルを越しに魔力を探知し続けていた。
デュラハンに大まかな位置を指示すると、首のない騎達士が猛然と剣を振り下ろす。 -
術者という言い回し通り、鏡界剣は面と向かって斬り合う剣技ではない。
相手を惑わせ、自身を安全圏に置いてから確実に相手の戦力を削いでいく戦闘法。
ゆえに居所を知られてしまえばその力も半減してしまうのは紛れもない事実だ。
ただ、彼は鏡界剣の剣技そのものを披露した訳でもない。
「鏡界剣――"光芒"」
ロートレックが剣を振るうと同時、刀身がブレた。
プリズムを通った光のように剣の刃が増え、デュラハン達の剣を全て受け止める。
光の魔力で複数の刀身を形成して無数の斬撃を浴びせる――それが鏡界剣"光芒"。
「はっ!」
鍔迫り合う剣を弾き、裂帛の気合を込めて一閃。無数の斬撃がデュラハン達を裂いた。
闇と相反する光属性の刃に灼かれて首なしの騎士達は瞬く間に全滅した。
お見事。メリオニュスはその手際の良さにパチパチと手を叩く。
「魔法剣か……やるではないか。貴様ほどの使い手そうはおるまい」
メリオニュスの評価は人間に与えるには珍しいほどの高評価だ。
事実ロートレックは大陸で五本の指に入る剣士だと言われていた。
「だがその剣技、人をまやかし撹乱する技が主体と見た。
"夢幻の闇"と呼ばれた私に果たして通用するかな……?」
瞬間、魔族の手から衝撃波が発せられた。
暗黒魔法の中級衝撃魔法"ラセラトリス"である。
一度、二度、三度。詠唱破棄で間断なく放たれる衝撃波が騎士を襲う。
「ふふふ、どこまで逃げられるか見物だな!」
優れた魔力感知能力を持つこの魔族に姿を隠しても無意味。
衝撃波は正確にロートレックを狙ってくる。
魔族の魔力で練られた魔法だ。当たれば致命傷は免れない。 -
魔力の無駄と判断してロートレックは"光彩"によるステルスを解除する。
鏡の騎士が姿を現すと魔族は口角を上げて衝撃波を更に放った。
横に跳躍して魔法を躱すと剣を正眼に構えて鏡界剣を発動。
「うぬ……!?」
メリオニュスの怪訝な声。鏡の騎士が複数人に分身したのだ。
鏡界剣"万華鏡"は自身を分身させ相手を撹乱する技。
手を変え品を変え、相手を惑わせるのがこの剣術の肝だ。
「ふん、ならば叩き潰すまでよ!」
鼻を鳴らして手を振りかざすと大規模な黒い衝撃波が一帯を覆う。
竹を建材とした建築物を叩き潰しながら分身したロートレック全てを薙ぎ払った。
自身を起点に500mを更地に変えて、メリオニュスは勝利を確信した。
剣に一刀両断されていたと気づいたのはその直後である。
「馬鹿な……なぜ……ッ」
地に伏せる魔族を一瞥してロートレックは胸元で十字を切った。
鏡界剣――"鏡花水月"。光が持つ透過する性質を自身に付与する第二の奥義。
悲しいかなメリオニュスの魔法はロートレックに命中していなかった。
「湖面に映る月を引っ掻き回しても、闇夜を照らす光は消せないものだ」
衝撃波を躱し続けた影響か。若干息を切らした様子で呟く。
鏡花水月は一度発動すればおおよその攻撃を躱せる回避技だが、魔力の消耗も激しい。
魔力を切らしてしまうと鏡面世界も維持できなくなる。持久戦を要求されるこの戦いで多用は禁物。
魔族の死を見届けると、やがて"光彩"で再び姿を隠した。
<その2に続く> -
>「防備はシャンバラの神殿騎士が担いますが、如何に彼らといえど闇の軍勢が相手では敗北は必定。
ですが、闇の軍勢と戦わずしてシャンバラを守る手段こそが――」
>「闇の軍勢は魔王の眷属だ。再封印を施すことで魔界に強制送還できるんだね」
「なるほど、そういうことか……!
あはは、考えてみれば闇の軍勢と真っ向対決なんて無謀すぎるよなあ!」
こうして超古代帝国の遺跡へと向かう運びとなったオレ達。
>「シャンバラの守りは我らにお任せください。聖女様もお気をつけて」
>「よしなに。勇者に選ばれる者達はいずれも後に大成する冒険家達だと聞きます。
遺跡の探索においてもその力を存分に発揮して下さることでしょう」
>「大船に乗ったつもりで……と、言いたいところだけど、今回は小船に乗ったつもりでいてくれたまえ……。
あの恐ろしいお伽話にもなっている闇の軍勢とニアミスするんだぞ。僕は身体が震えっぱなしだよ」
「闇の軍勢が到着する前に遺跡の最奥に到着して再封印しないといけないってことだよね!?
タイムアタックじゃん、早くいかなきゃ!」
というわけで、話を切り上げて遺跡へと急ぐ。
>「ここが今や名も無き超古代帝国の遺跡……!広すぎてどこを探せばいいのやらだね!」
>「……見てください。誰かが先に侵入した形跡があります。
件の"邪悪なる召喚士"なのかもしれません」
「どういうことだ!? まさか……遺跡の再封印を阻止するために邪悪なる召喚士が先行して来てるとか!?
ヤバイじゃん、邪悪なる召喚士って名前からして超強そうだし!」
考えていても仕方がないので、足跡を辿っていく。
辿って行った先には、巨大なクリスタルのようなものの前に一人の人物が佇んでいた。
いかにも召喚士風のローブをまとったその人物は、大仰な動作で両腕を広げ口上をあげる。 -
「ほー、意外に続いているもんだな。余程運が良かったのだろう……。
だがそれも今日で最後。お前たちの冒険はここで終わりだ!」
「ぎゃははははは!」
オレは笑いを堪えることが出来なかった。
何故なら――そいつが奇妙な帽子を被っているからだ。
「何を笑っている!? 言っておくがこの帽子のモチーフはチョコソフトだ!
貴様……一体何を想像したのだ!?」
「いえ、何も」
「まあ良い。我が名は闇の軍勢四天王の一柱――”邪悪なる召喚士”キャラメ=ル=マキアート!」
「うっせーわ! 四天王っつったってどうせ昨今の幹部枠拡大の要求に圧されて5人以上いるんだろ!」
しかも名前、そこは普通ソフト・クリィムとかじゃねーのか!まあいいけど。
「何故我が名を教えたか分かるか……お前達はここで死ぬからだ!」
こうして、邪悪なる召喚士キャラメ=ル=マキアートとの戦闘が始まった。
奇妙な形の帽子を被っているからといって侮ってはいけない。
きっとそれもこちらを脱力させるための作戦なのだろう。
「召喚――渦巻スライム!」
キャラメの被っている帽子と同じような形の奇妙な形のスライムが大量に召喚され、襲い掛かってきた! -
【おお、投下してみたいらいつの間にか凄いのが投下されてる!
リロードしてなかったけど丁度きりのいいところで良かった!
本編でコメディ路線(?)に走っちゃってギャップが凄くて申し訳ないけど
きっと帽子とかスライムが奇妙な形なのはこっちを油断させるための作戦で奴は普通に強いのです(震え声)】 -
僕も至らぬ所が多いのであまり言いたくありませんが
う◯こネタは控えてください
荒らしにしか見えません -
【すんません! 奇妙な帽子ネタは無しで! スライムは普通のスライムで脳内変換お願いします!】
-
ウンコ大明神ばくげきき
大量のうんこをばらまく
どうなるお前ら! -
>>293
普段トリ付けてるのにそういう時にトリ無しだとお前さんこそ荒らしの成り済ましに見えるぞ -
>>296
すみません、以後気をつけます。
乱暴な書き方をしてしまい重ねてお詫びします。
ようするに荒らしのレスを本編に組み込まないでくださいという事です。
自由度を下げるのはよくないけど、無法地帯でもないので。
空気を悪くしてしまってごめん、嫌な話はこれまで!
三章もいよいよ大詰めだし気合入れて行きましょう!! -
点々と続く足跡を追った先には巨大な水晶の柱が一本伸びていた。
聳え立つ柱の前に人影。男のようだ。彼こそが神託にあった召喚士なのだろうか。
自ら邪悪なる召喚士と名乗ったその男は高らかな口上と共に攻撃を仕掛けてきた。
召喚士が呼び出したのは最弱の魔物スライムだ。生きたゲル状物質が突貫してくる。
シリルはそれを適当に蹴っ飛ばすとサッカーボールのようにドリブルした。
スライムの王、ロードスライムに比べれば恐れるに足りない。
「こんなものっ――――!」
がっしぼかっ!占いに怯えていた自分が馬鹿のようだ。
この程度の召喚士ハジマーリの街を探せばザラにいそうだ。
魔杖ロアクルスでスライムをゴルフスイングすると面白いように飛んでいく。
それを繰り返してスライム掃除を終えたところでシリルが言った。
「召喚士が召喚するのは召喚獣のはず。
ただものではなさそうだけど召喚するのがスライムじゃなぁ……」
魔杖の柄で地面を突っつきながらシリルは暇してた。
こんなしょうもない相手に時間を割く必要もあるまい。
彼は自分を闇の軍勢四天王だと思い込んでいる一般人なのだ。たぶん。
「せいっ」
魔杖を振りかぶって召喚士の頭を殴打すると彼はその場に倒れた。
所詮後衛職の体力だ。魔物を呼べても本体は大したことがない。
頭部に大きな瘤ができたかもしれないが、致し方なし。
「さぁ、聖女様。再封印を施して全て終わらせましょう」
「は、はい……分かりました」
何の手応えもないがこれでいいのだろうか――これでいいのだ。
大山鳴動して鼠一匹といった着地点だが、平和的に終われるならそれに越した事もない。
現実は世の創作物のように劇的なんかじゃない。
クライマックスは案外呆気ないものなのだ。 -
四天王ではなかったが、自称邪悪なる召喚士もまた闇の軍勢の一人に違いなかった。
だが、彼の出自はシリルがなんとなく思った通り掃いて捨てるほどいる初心者召喚士の一人に過ぎない。
彼は力を求めた結果禁術に飲み込まれ、闇の軍勢に憑りつかれてしまった憐れな被害者だった。
闇の軍勢として神託の勇者を倒せば助けてくれると言われ、彼は悪魔に魂を売ったのだ。
だが――レベルの差は歴然で、彼は勇者達に敗北してしまった。
「見事だ。人間では相手にならないようだな……ならば私が相手をしよう」
瞬間、背後のクリスタルの塔が倒壊し、脆く崩れ去っていくのが見えた。
召喚された魔族が放った魔力の塊が水晶の柱を打ち壊したのだ。
諧謔とシリアスの高低差に戸惑いながらシリルは呆気に取られていた。
「自己紹介がまだだったな。私はアスタロト。序列は"公爵"。
闇の軍勢の一人にして魔王様にお仕えする側近の一人……といったところだ。
よくやった凡百なる召喚士よ。それでこそ人間を甘言で騙し軍勢に引き入れた甲斐があるというもの」
現れたのは黒竜に跨る魔人。5メートルはあろう巨大な魔族だ。
右手に毒蛇を持ち、天使のような翼を生やした禍々しい威容。
「あ……あの野郎……!なんてことを……!」
「ふ……これが運命だったのだ。諦めるがよい。
貴様らが神託の勇者か……見るからに脆弱で鬱陶しそうな連中だ」
シリルは額に汗を滲ませ、それを拭う。
力量差が違い過ぎる戦いは何度も経験したが、こればかりはもう……。
奴が地上に上がれば一瞬にしてシャンバラは灰に帰るだろう。
いや――いずれにせよ闇の軍勢が迫ってきている。
「キャトラ……今まで黙ってきたけど、僕は"こうなる運命"だったんだ。
闇の軍勢と戦い、華々しく死ぬ運命……この戦いにキャトラは巻き込めない。
逃げて良いよ。無理なんてしなくていいんだ。今なら一か八か逃げ切れるかもしれない」
僕が時間を稼ぐから。
そう言うと、シリルは杖を両手でぎゅっと握りしめて対抗の意志を見せた。
アスタロトはくつくつと嘲笑する。
「……愚かな。よもや勇敢である必要もないというのに。
跪き命乞いをするなら少しは考えてやるぞ?」
【キャトラ選択:逃げるか?逃げないか?】 -
【キャトラはウンコ焼きになるという選択をしました】
-
老害の昔語りごめん!
このスレ最初に見た時に雰囲気がすごく懐かしい感じがしたんだよね
短文でも気軽に参加出来てエルさんみたいなコテとスポットNPC操作の中間みたいな人がいたりするところが
というのも最近は超気合入れないと参加できないガチのリレー小説みたいなスレばっかりになってしまったので
こういうの久しぶりでいいなーって、つい初動のスポット参戦のNPC程度のノリでレスしてしまったのがはじまり
だから名無しネタとか(荒らしじゃないやつ)やスポット参戦もたくさんある賑やかなスレになればいいなーって思ってたんだけど
隙あらばスポット参戦を呼び掛けてみたりもするんだけど誰も来ないしやっぱり今の少ない人口ではそういうノリは無理なのかな〜って思ったりして
昔はスレによっては荒らしレスすら逆手に取ってネタにしてしまえ!って方針のところもあって
今回ついそのノリが出てしまって不快な思いをさせてごめんなさい!
というわけでトリを付けてないのも公式区分としては一応NPC、
という意図なので気が向いたらそちらのレスの中で動かしてもらっても構いません!
シリルさん以外の方も動かしてみたい奇特な方がいたら単発で動かしてみてもらったりしても大丈夫です!
といっても少なくとも対面進行の間は来なくなることはないので安心してね -
>「せいっ」
現れた召喚士は、シリルに杖で殴られてあっさりと倒れた。
>「さぁ、聖女様。再封印を施して全て終わらせましょう」
>「は、はい……分かりました」
「やりぃ! 思ったより楽勝だったな!」
と、さっさと再封印をしようと帰る算段を始めたのだが――
>「見事だ。人間では相手にならないようだな……ならば私が相手をしよう」
いきなり背後のクリスタルの塔が崩壊して、何者かがド派手に登場。
「マジ!? 再封印しようとしてたのってあれだよね!?
壊れちゃったけど!? 再封印どころじゃないじゃん!」
>「自己紹介がまだだったな。私はアスタロト。序列は"公爵"。
闇の軍勢の一人にして魔王様にお仕えする側近の一人……といったところだ。
よくやった凡百なる召喚士よ。それでこそ人間を甘言で騙し軍勢に引き入れた甲斐があるというもの」
「派手に壊してくれちゃって! どうしてくれるのさ!」
>「あ……あの野郎……!なんてことを……!」
>「ふ……これが運命だったのだ。諦めるがよい。
貴様らが神託の勇者か……見るからに脆弱で鬱陶しそうな連中だ」
「てめーがやっといて運命だったのだは無いだろ! シリル、こいつやっちまおうぜ!」
だがシリルは、いつにない悲壮な決意を固めたような顔をしていた。
>「キャトラ……今まで黙ってきたけど、僕は"こうなる運命"だったんだ。
闇の軍勢と戦い、華々しく死ぬ運命……この戦いにキャトラは巻き込めない。
逃げて良いよ。無理なんてしなくていいんだ。今なら一か八か逃げ切れるかもしれない」
「はぁ!? 意味分かんないんだけど!」
ノリだけで生きているオレとは違い、魔法使いであるシリルには相手との力量差がはっきりと分かるということだろう。
>「……愚かな。よもや勇敢である必要もないというのに。
跪き命乞いをするなら少しは考えてやるぞ?」
「そうだよな、マジでバカだよな。運命ってのは――ぶち壊すためにあるんだぜ!」
その時だった。
砕け散ったクリスタルの欠片の上に、美しい女性の人影が浮かびあがる。
遥か昔、魔王を封印した時代の聖女だろうか。 -
「あなたは……初代聖女様……!?」
聖女ソフィアが驚いたような声をあげる。
『勇敢なる貴方達に我が力の一片を授けます――お願いです、どうかこの世界を……』
クリスタルの欠片の一片が目の前に浮かび上がり、体の中に吸い込まれるように入っていく。
シリルにも同じことが起こっているのだろうか。
「私も出来る限りお手伝いしましょう!――セラフィックローサイト!」
聖女ソフィアが聖句を唱えると、アスタロトは白い光に包まれた。
魔族を弱体化させる魔法か何かだろう。
「――ホーリィ・ウェポン!」
新しく授かった力は、まるでずっと前から自分のものだったように使いこなせた。
呪文を唱えると、手の中に白銀に輝く聖なる弓矢が現れた。
「まずは地上に引きずり降ろしてやる!」
アスタロトが跨る黒竜の翼を狙い、光の矢を連射する。
【キャトラは聖属性の魔法を習得したけどシリルは闇黒魔法使いなので相性が悪いようなら他の属性でも!】 -
飯テロならぬ糞テロ
ついに放たれる -
糞、
ウンコが最強の時代が
きたようだ -
シリルの言葉に激昂するキャトラだが、シリルは悲愴な表情のまま動かなかった。
突然死ぬ運命がどうだのと言われても理解が追い付かないのは仕方ない。
だがシリルの胸中はせめて華々しく散る運命ならば、魔族をどうにか食い止めようという魂胆。
この戦いに旅の仲間を巻き込むわけにはいかない。
>「そうだよな、マジでバカだよな。運命ってのは――ぶち壊すためにあるんだぜ!」
偶然か、あるいは彼の声に呼応したのか。
砕け散ったクリスタルの欠片から女性の人影が浮かび上がる。
聖女ソフィアはその形のよい眼を丸くして驚いた。
彼女こそは、今は亡き魔王を封印した時代の初代聖女なのだから。
>『勇敢なる貴方達に我が力の一片を授けます――お願いです、どうかこの世界を……』
シリルの前にクリスタルの欠片が浮かび上がる。
溶けるように胸の内に吸い込まれていくと、
シリルは胸の内で暖かな光がじんわりと拡がるのを感じた。
「暗黒魔法の使い手、シリル。光を恐れないでください。
貴女に溶けたのは初代聖女様の力。神託の魔法使いたる貴女なら使いこなせるはずです」
聖女ソフィアがシリルに語り掛ける。
初代聖女の光は闇を浄化してシリルを光魔法の使い手に変容させた!
故に暗黒魔法の使い手シリルでも問題なく使いこなせるはず。
光と闇は対となるもの。光魔法の使い手たる今は暗黒魔法は使えない。
だがしかし、それを補って余りあるほどの強力な魔法の数々が頭に流れ込んでくる!
「神託の勇者の言葉通り、運命は変えるためにあるもの――。
占いや神託は邪悪な未来から皆を救うためにあるのです。決して従うものではありません」
「聖女様……」
聖なる力を手に入れた一同は、魔族アスタロト目掛けて次々と強力な魔法を行使した。
聖女ソフィアが魔族の力を弱体化させ、キャトラが光の矢で黒竜の翼を射抜かんとする。
息の合ったコンビネーションの前に魔族もまた屈するかと思われたが――。 -
光の矢を黒い闘気の盾が阻んだ。
魔族の莫大な魔力で練られた魔力の障壁がキャトラの作戦を叩き潰す。
「自惚れるな、神託の勇者。そして聖女よ。
貴様らは憎きあの女の力を借りて私との差を埋めただけ。勝負はまだ始まってすらいない」
アスタロトの魔力が膨張していくのをシリルは感じた。
使うのはきっと暗黒魔法だ。元来暗黒魔法とは魔界の事象を喚起する魔族の呪文。
魔族にとっては普遍的なものであり、また共通の武器でもある。
人間が発動するものとはきっと桁が違う。
「"力を奪う呪われし鎖よ"、"光をも呑む暗黒よ"、"爆ぜる鎧が我が身を食らう"、"命綱を断たれし遭難者"……!」
「な、なんだ!?魔法の詠唱を混ぜて読むだなんて……!!?」
シリルは愕然とした。アストロトが唱えたのは他者の力を抑制する妨害系暗黒魔法の呪文ばかり。
それも異なる魔法の呪文を混ぜこぜに詠唱するとは。シリルに嫌な予感が走った。
アスタロトが行ったのは混合詠唱による魔法の同時発動――!?
魔法攻撃の威力を下げる暗黒魔法カースドチェインが。
光魔法の力を抑制し効果を半減させるライトインターフェランスが。
防御魔法の展開を不可能とするアンチマジック、ダークディスチャージが。
相手の挙動を遅くするスロウモーションが。
それぞれの魔法が同時に展開し、漆黒の波動が問答無用で神託の勇者と聖女を弱体化させた。
相手が聖の魔法というバフで拮抗してくるならばデバフを実行して力の差を再び広げてやればいい。
これがアスタロトの考えであり常套手段。キャトラ達は翼をもがれたに等しい。
「そうはさせるか!悪魔のように細心に、天使のように大胆にだーっ!!」
頭に流れ込んでくる情報通りシリルは光の魔法を紡いだ。
唱えたのは妨害系魔法を解除する解呪魔法、キュアリフレッシュ。
アスタロトが紡いだ妨害魔法が全て解除され、キャトラ達は元の状態に戻った。
「勝負はこれからだアスタロト!僕達は君を倒し、シャンバラを守る!」
「愚かな事を言う……!良いだろう、ならば望み通り直接攻撃を以って潰してやる……!
"罪人を焼く業火よ"、"滲みだす混濁の波濤よ"、"地よ平伏せ魔轟の雷霆"、"腐海に沈みし汚泥が濯ぐ"」
魔界に潜む驚天動地の現象――。
黒い地獄の業火が、淀んだ黒い津波が、穢れた閃光を放つ雷撃が、汚染された泥の海が。
キャトラ達の視界を覆いつくさんばかりの暗黒魔法による上級呪文の群れが襲い掛かった。
【アスタロト、上級呪文を連発して攻撃】 -
>>301
僕の方こそごめんなさい、荒らされっぱなしなので過敏になっていました。
キャトラの言う通り、気軽に参加できる敷居の低いスレがコンセプトです。
というより実力的にそういうスレしか建てられないというのもあるけれど……。
だからもしこのスレを読んでる方がいれば気軽に参加してみて下さいね(宣伝) -
<サイドストーリー:鏡の騎士の戦い その2>
鏡界剣奥義『鏡面世界』によって構築した偽りの世界に闇の軍勢を拘留して数時間。
シャンバラの神殿騎士ロートレックの仕掛けた時間稼ぎは順調そのものだった。
魔族側も原因が術者の固有結界によるものだと気がついており、手を打っていた。
「メリオニュスがやられた?
……しまったな、魔力探知に長けたのは奴だけだと言うのに」
魔族を率いるフォルファクス伯爵は頭を掻いた。
単独で魔族を屠るなど敵の人間も一筋縄では行かない相手――と、僅かに気を引き締める。
今、他の魔族に言って手当たり次第に周辺を焼き払わせているが、中々結界が解ける気配はない。
(……なんて連中だ。"雲外鏡"を自力で脱するだけでなく、街を焼き払い私を炙り出す作戦とは……)
ロートレックの頬に一筋の冷や汗が伝う。
これが現実のシャンバラであったらどうだったろう、と思うと背筋が凍った。
三々五々としている魔物はともかくとして、魔族だけはどうにかしなくては。
このままでは"光彩"で隠れ続けていてもいずれ彼らの大規模魔法に焼き払われてしまう。
(……まずは頭から狙う……!)
ロートレックが狙うのは頭に雄々しい二本角を持ち、顎を撫でる大男。
魔族の中でもひと際巨体で、中心核らしかった。
他の魔族連中と離れた隙を突いて背後から首を狙う。
「しッッ!!」
放たれた剣の一閃は魔族メリオニュス子爵をも一刀両断した必殺の一撃。
毎日の弛まぬ鍛錬のみが生み出し得る純然たる剣戟だ。
(受け止めた……!?)
"光彩"に紛れたまま放った剣の一撃をフォルファクスは動物的勘を以って腕で防いだ。
魔族特有の硬質な肉体を硬直させ、鋼の楯とする技術により、剣は肉で止まりそれ以上刃が食い込まない。
フォルファクスは思わず笑みを零した。 -
「おおっと……フッフ、やるじゃないか。だが剣筋が若いぞ。
まさか術者自ら私を殺りにきたと。中々勇ましい行動じゃないか、え?」
泰然とした態度を崩さないフォルファクス。
底が知れない相手だ……。一層油断はできない。
だが"光彩"により通常は姿を捕捉できないはずだ。
本来漲っているはずの殺気もロートレックは日々の鍛錬で完全に消している。
水のように静かに、落ち着いた心で――彼は敵を殺せる。
「さて……もう少し手の内を見せてくれ。楽しませてくれよ、この私を」
言われなくても見せてやろう。
ロートレックは曇りない刀身に日光を反射させ、フォルファクスの目を潰しに行った。
光は鏡の魔法の力で増大し、確実に相手を目を潰す。これが鏡界剣"光輝"。
「ぐ……!?」
堪らないとばかりに目を押さえたフォルファクスの隙を突いて、神殿騎士は心臓を狙った。
"通す"ような突きの一閃を放ち、それは見事魔族の左胸を貫いた――!
瞬間、剣は粉々に叩き砕かれ、ロートレックは咄嗟に距離を取った。
「魔族の心臓を狙うなど愚の骨頂だよ。急所が人間と同じ位置にあると思わぬ方が良い。
さて……これで一つ、君の武器を奪ったわけだが、後は何ができるね?」
刀身を喪ってなおロートレックの意思は潰えていなかった。
何故ならば鏡界剣にはプリズムのように刀身を増やす"光芒"がある。
彼の剣術はまだ終わりではない。
「望み通り見せてやろう、鏡界剣の力を!」
増えた刀身で一気に攻勢に出る。
フォルファクスは両腕を硬化させガードするも、
ハイブロックで空いた脇や肩を狙われなで斬りに晒される。
姿の見えない敵に翻弄され、抵抗できぬまま倒れ伏す。それがロートレックの剣術だ。
「――なるほど。"光"ではなく"鏡"か。この世界を見れば一目瞭然。
何故ならば人間の世界の言葉で描かれた看板や絵が反転してとても不自然だからね。
と、なれば種は全て割れた。まやかしの剣術風情でこのフォルファクスを倒そうなどと片腹痛いわ」 -
「口だけは達者のようだが、貴様に手は打たせん!鏡界剣奥義・明鏡止水!」
鏡界剣最後の奥義、明鏡止水――邪念を消し澄み切った心を鏡のようにし、相手を写し取る技。
すなわち相手の技を全て見切ることで後の先を必ず取れる剣。
いわば究極のカウンターだ。これで何が来ようと恐れるものはない。
ロートレックは再び首を狙い、大きく剣を振りかぶった。
しかし、その時彼は見た。鏡の世界が闇で覆われて行く様を。
「残念だが対象は君ではない。この鏡の世界そのものだ!!」
漆黒の闇は徐々に"鏡面世界"を覆い、鏡の世界を黒で塗りつぶしていく。
文字通り、固有結界を新たな固有結界で塗り替えているのだ。
光なき侵食結界、"暗黒世界"に。
「鏡界剣といったか……その剣技には致命的な弱点があるね。
そう……鏡は見る者すべてを反射し、真実を暴く。だが……決して光源ではないという事だ。
何が言いたいか分かるね?君の剣は光の無いところでは全くの無力だということだよ……!」
そう。ロートレック自身は光魔法を使えない。
彼を聖なるシャンバラの神殿騎士たらしめているのは、光あってこそ。
光源を元手に鏡のように魔力で増幅させ、光の魔法を行使していたのである。
故に光が一切ないこの闇の固有結界の前にロートレックの剣術は全て封殺されたに等しい。
「そして。魔界に生きる我々にとって闇は本領。昼間のようによく見えるよ。
子猫のように怯える君の姿がね!!やれ。魔物達よ!」
獰猛な狗のように駆け寄る魔物達を折れた剣で追い払おうとするが、無駄だった。
視覚を奪われたロートレックに抵抗の術はなかった。
襲い掛かる魔物達に鎧ごと食い荒らされ、鮮血をばら撒いた。
(聖女様、申し訳ありません――!)
鏡の暗殺剣・鏡界剣の使い手ロートレック。
大陸で五本の指に入ると謳われた彼もその最期は呆気ないものであった。
硝子細工のように砕け散る鏡面世界を見て神殿騎士達は戦慄した。
闇の軍勢が、シャンバラにやって来る。
<おわり> -
終了した物語をウンコが埋める
もはやウンコの繁殖は止まることを知らない
終了 -
>「自惚れるな、神託の勇者。そして聖女よ。
貴様らは憎きあの女の力を借りて私との差を埋めただけ。勝負はまだ始まってすらいない」
>「"力を奪う呪われし鎖よ"、"光をも呑む暗黒よ"、"爆ぜる鎧が我が身を食らう"、"命綱を断たれし遭難者"……!」
>「な、なんだ!?魔法の詠唱を混ぜて読むだなんて……!!?」
なんとアスタロトは妨害魔法の多重詠唱をいう離れ業を繰り出してきた。
流石は魔族、人間とは格が違うということだろう。
光の矢が目に見えてショボくなり、挙動が遅くなるのが自分でも分かる。
「これ、ヤバイんじゃね!?」
>「そうはさせるか!悪魔のように細心に、天使のように大胆にだーっ!!」
シリルの魔法によって状態異常が解除される。
属性違いとはいえ元々魔法使いだけあって、キャトラとは桁違いに強力な光魔法を使えるようだ。
>「勝負はこれからだアスタロト!僕達は君を倒し、シャンバラを守る!」
>「愚かな事を言う……!良いだろう、ならば望み通り直接攻撃を以って潰してやる……!
"罪人を焼く業火よ"、"滲みだす混濁の波濤よ"、"地よ平伏せ魔轟の雷霆"、"腐海に沈みし汚泥が濯ぐ"」
状態異常が解除されることを悟ったアスタロトは、今度は分かりやすく大規模攻撃魔法の多重詠唱をはじめた。
あれ程の攻撃魔法を防ぎきれるほどの防御魔法は誰も使えまい。
今度こそ終わりかと思われたその時だった。
突如としてロートレックの幻影が現れ、聖女の前に跪く。
『力及ばず申し訳ありません、聖女様――私の鏡の魔力を貴女に託します。
どうか勇者達をお守りください』
「どういうことだ!?」
戸惑っているオレ達と対照的に、聖女は全てを悟ったようだった。
ロートレックの幻影から聖女に凄まじい魔力が流れ込んでいく。
「ああ、それこそが境界剣の本当の最期の奥義なのですね……。
ロートレック、あなたの犠牲は決して無駄にはしません。
必ず勇者を守り抜き勝利しましょう!」
「馬鹿め! いくら鏡の力を得たとて光の無いところでは全くの無力なのだぞ!」
アスタロトが嘲け笑うのを尻目に、聖女は朗々と呪文を唱えた。
「ミラージュ・リフレクション!」
怒涛の攻撃魔法の波がオレ達に届く寸前、味方全体全方位を覆う巨大な魔力の防壁が展開される。
なんと、それにぶつかった攻撃魔法が全て反射して詠唱者たるアスタロトに向かっていくではないか!
「なっ!?」
「侮りましたね。聖女たる私が光の力を持たぬとでも思ったのですか?」
元々光の魔力を持つ聖女が鏡の魔力を得た、それすなわち最強ということらしい。
「今です! 一気に畳み掛けましょう!」
アスタロトは自らが放った怒涛の攻撃魔法にまみれている。千載一遇のチャンスだ! -
アスタロトの放った四重攻撃魔法が視界を覆わんばかりの怒涛なって迫ってくる。
もう終わりかとシリルも諦めかけたその時、聖女が魔法を紡いだ。
>「ミラージュ・リフレクション!」
攻撃魔法全てが鏡の光のように反射して、その全てが術者に向かっていく。
すなわち、四重の魔法を唱えたアスタロト目掛けてだ。
アスタロトは咄嗟に障壁を張るも、紙屑のように障壁は砕かれ魔法の海に飲まれた。
「ぐっ……おお……!これしきの事で……!」
地獄の業火に、混濁の波濤に、穢れた雷撃に、汚染された泥の海に。
全ての攻撃を食らってなお、魔法は留まる事を知らずアスタロトを飲み込もうとする。
この機を逃せば倒すチャンスは永久に訪れない。ここで畳み掛けるしかない。
「……アスタロト、僕は今まで軽い気持ちで冒険を続け、ここまでやって来た。
だけどそれじゃだめなんだってことを君との戦いで思い知った……。
僕は、僕の大切な人や故郷を守りたい。君達なんかに壊させやしない」
魔杖ロアクルスをぎゅっと握りしめて、シリルは言葉を続ける。
「――僕は戦う!闇の軍勢なんかにこの世界は絶対に負けたりしない!」
「……黙れ女神の使い走り、一人では何も出来ぬゴミクズが……!
その口、二度と聞けんように貴様の決意を粉々に打ち砕いてくれよう!」
二人が詠唱を始めたのは同時。流石は高位の魔族というべきか、
恐るべき耐久性を誇るアスタロトは自身の攻撃を食らってなお呪文を詠唱する余裕があった。
「聖堂に響きし天使の鐘、終焉の喇叭、黙示録の騎士達よ。
明かされた啓示に運命を渡し、切なる望みを打ち砕け。ああこの世に二度と明けぬ破滅を!」
「天球に溢れし星辰の輝き、宵の明星、北斗に輝く七星。
星墜つるともまた昇る。再び輝く!無限の煌めきが未知なる力を呼び覚ます!」
そして――詠唱が若干短い分だけ、シリルの最上級魔法が先に発動した。
アスタロトは顔を苦悶に歪ませて最上級暗黒魔法を紡ぎきる。
「――フォトンバーストストリーム!」
「――カオスアポカリプス!」
中空で激突する光と闇の奔流が遺跡を揺るがす。
シリルの攻撃は防がれてしまったが、まだ聖女とキャトラの攻撃が残っている。
今、アスタロトは自身の魔法に襲われ、シリルの攻撃を打ち消すのに躍起になっている。
「キャトラ――このチャンスを逃すな。君に全て託すよ!」
【シリルの放った魔法攻撃を相殺するアスタロト】 -
「アイツ、あの状態で呪文を……!」
反射された自身の攻撃を一身に受けながらも呪文を唱えるアスタロト。
しかしシリルも負けじと呪文を唱える。
>「聖堂に響きし天使の鐘、終焉の喇叭、黙示録の騎士達よ。
明かされた啓示に運命を渡し、切なる望みを打ち砕け。ああこの世に二度と明けぬ破滅を!」
>「天球に溢れし星辰の輝き、宵の明星、北斗に輝く七星。
星墜つるともまた昇る。再び輝く!無限の煌めきが未知なる力を呼び覚ます!」
>「――フォトンバーストストリーム!」
>「――カオスアポカリプス!」
シリルの魔法の方が少し先に発動し、アスタロトに襲い掛かると思われたところでアスタロトの魔法が発動。
二つの最上級魔法がぶつかりあう。結果――どちらが押されるでもなく、拮抗している。
二つの魔法の威力が全くの互角だったということだろう。
しかしアスタロトはただでさえ自分自身の攻撃魔法にも襲われながらシリルの魔法の相殺にかかりっきりということだ。
>「キャトラ――このチャンスを逃すな。君に全て託すよ!」
相手が相手、生半可な魔法では通用しないだろう。
かといって、専門の魔法使いではないオレには、シリルほどの強力な魔法は使えない。
やはりここは十八番の魔法剣か――そう思い、武器を弓から剣へ変える。
作り出したのは、光り輝く魔法の大剣。
でもあんなところに飛び込んだら最初にアスタロトが自分で放った魔法のとばっちりを食らってお陀仏だ。どうする!?
その思考を読んだかのように、聖女がオレに魔法をかける。
「――ミラージュリフレクション! これであらゆる魔法攻撃はあなたに届きません!
さぁ――任せましたよ!」
体全体が魔法反射の光をまとう。
オレは大剣を掲げ大きくジャンプすると、アスタロトの真上から流星のごとく落下し剣を突き立てにかかる。
「シューティングスター・ストライク!」
聖女の魔法のおかげでアスタロトの魔法はオレには届かず、光の剣はあやまたずアスタロトの体の中心を穿つ―― -
しかしアスタロトはウンコになった!
アスタリスク -
【ごめん!超過してから書くのもなんだけど今多忙だから土日まで待ってください!】
-
大丈夫、こっちは飽くまでも公式区分は定期的に現れるNPCだから君は何もルール違反していないッ!
そちらのペースでOKです! -
ただの糞の投げ合いにしか見えない
-
飽きたか
まぁいつもの事だわな -
名前:カス
年齢:36
性別:オス
身長:196
体重:196
職業:詐欺師
性格: 残忍
能力:似顔絵
所持品:空の財布
容姿の特徴・風貌:身長と横幅と体重が同じ
簡単なキャラ解説:絶倫 -
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